著作権(財産権)の具体的内容

著作権(財産権)の具体的な内容として、①コピーを作ることに関する権利、②コピーを使わずに公衆に伝えること(提示)に関する権利、③コピーを使って公衆に伝えること(提供)に関する権利、④二次的著作物の創作・利用に関する権利の4つがあり、これらは「アナログ方式」の場合も「デジタル方式」の場合も同じです。

以下、それぞれの権利について見ていきます。

コピーを作ることに関する権利

コピーを作ることに関する権利としては、「複製権(無断で複製されない権利)」があります。

この権利は、手書き、印刷、写真撮影、複写、録音、録画、パソコンのハードディスクやサーバーへの蓄積など、方法の如何を問わず、著作物を「形のある物に再製する」(コピーする)ことに関する権利のことをいい、全ての著作物を対象とする最も基本的な権利となります。

全ての著作物を対象としますので、「生」のものを録音・録画・筆記する場合も、この権利の対象となりますし、脚本等の演劇用の著作物の場合、それが上演・放送されたものを録音・録画することも、複製に当たることになります。

また、建築の著作物に関しては、その設計図面に従って建築物を作ることも、複製に該当します。この場合、建築に関する設計図面自体は、「図形の著作物」として保護されます。

このように、複製権は非常に幅広く、その保護対象領域を持ちますが、例えば、機器修理業者がフラッシュメモリー内蔵の機器を修理する場合、メモリーに内蔵されている著作物を一時的にバックアップコピーすることは可能です。

 

コピーを使わずに公衆に伝えること(提示)に関する権利

1.上演権・演奏権(無断で公衆に上演・演奏されない権利)
上演権・演奏権とは、著作物を公衆向けに上演したり、演奏したりすることに関する権利のことをいいます。

上演・演奏とは、演劇等や音楽の演奏を具体例として挙げることができますが、その他にもCDやDVDなどの録音物・録画物を再生する
ことや、著作物の上演・演奏を離れた場所にあるスピーカーやディスプレイに伝達して見せたり、聞かせたりする行為なども含まれます。

2.上映権(無断で公衆に上映されない権利)
上映権とは、著作物をテレビカメラ等の機器を用いて、公衆向けに上映することに関する権利のことをいいます。上映とは、スクリーンやディスプレイに写し出すことです。また、この権利は映画の著作物に限らず、全ての著作物が対象となります。

上映権は、行為の対象を機器を用いた場合に限定しているので、「現物を直接見せる」という場合は含まれないことになります。

ちなみに、インターネットを通じて入手し、一旦パソコン内に固定されている動画や静止画をディスプレイ上に映し出して公衆に見せる行為も、上映に当たることになります。

3.公衆送信権(無断で公衆に送信されない権利)
公衆送信権とは、著作物を公衆向けに送信することに関する権利のことをいいます。有線であるか無線であるかを問わず、公衆向けであれば、あらゆる送信形態が対象となります。

具体的な行為につきましては、以下を御参照下さい。

  • テレビ、ラジオなどの放送や有線放送
  • インターネットなどを通じた自動公衆送信
  • 電話などで申し込みを受けてその都度手動で送信すること

なお、この公衆送信権は、学校などの「同一の構内」においてのみ行われる送信の場合は対象となりませんので、学校の校内放送では音楽を自由に流すことができます。

4.公の伝達権(無断受信機による公の伝達をされない権利)
公の伝達権とは、公衆送信された著作物を、テレビなどの受信装置を使って公衆向けに伝達することに関する権利のことをいいます。

つまり、テレビ受信機などによって番組を公衆に見せる行為は、原則、無断で行ってはならないこととされているのです。

では、喫茶店などでよく見かけるテレビなどは著作権侵害行為となるのでしょうか。答えは「NO」です。

喫茶店などにおいてあるテレビなど、受信機を用いて、放送・有線放送される著作物(放送される著作物が自動公衆送信される場合の著作物を含みます)を公に伝達する場合は、以下の条件を満たす場合は、例外として認められています。

    次のいずれかに該当すること

  • 営利を目的とせず、聴衆・観衆から料金を受けないこと
  • 通常の家庭用受信機を用いること

5.口述権(無断で公衆に口述されない権利)
口述権とは、言語の著作物を朗読などの方法により口頭で公衆に伝達することに関する権利のことをいいます。

この口述には、CDなどに録音された著作物を再生することや、著作物の口述を離れた場所にあるスピーカー等に伝達して聞かせることも含まれます。

6.展示権(無断で公衆に展示されない権利)
展示権とは、美術の著作物の原作品と未発行の写真の著作物の原作品のみを対象として付与される権利で、これらを公衆向けに展示することに関する権利のことをいいます。

 

コピーを使って公衆に伝えること(提供)に関する権利

1.譲渡権(無断で公衆に譲渡されない権利)
譲渡権とは、著作物を公衆向けに譲渡することに関する権利のことをいいます。

この権利が設けられた趣旨は、主として、無断で海賊版を大量に作った権利侵害者が、これを全部第三者に一括して転売してしまったような場合に、その転売先の第三者による販売を差し止めることができるようにする点にあります。

このような趣旨から、譲渡権には以下のような限定がかけられています。
①例えば、店頭で売られている本やCDを購入した場合のように、いったん適法に譲渡されたものについては、権利がなくなりますので、転売は自由に行えます。

②例えば、特定少数の人にプレゼントする場合のように公衆向けに譲渡するのでなければ、この権利は働きません。

③例えば、学校の教員による教材のコピーのように、例外的に無断でコピーができる場合に該当し、公衆への譲渡が当然想定されているような場合は、譲渡についても例外とされ、無断で行うことが可能です。

2.貸与権(無断で公衆に貸与されない権利)
貸与権とは、著作物を公衆に貸与することに関する権利のことをいいます。

この貸与には、どのような名義・方法でするかを問わず、貸与と同様の使用の権原を取得させる行為も含まれますが、公共図書館からの館外貸し出しの場合など、非営利目的で無料の貸与については例外とされます。

ちなみに、図書館での館内貸し出しは、著作権法上の貸与には該当しません。

3.頒布権(無断で公衆に頒布されない権利)
頒布権とは、映画の著作物(映画、アニメ、ビデオなどの録画されている動く映像)の場合に限り、「譲渡」と「貸与」の両方を対象とする権利のことをいいます。

通常、頒布とは公衆向けに譲渡したり貸与したりすることをいいますが、映画の著作物の頒布権は、譲渡・貸与する相手が公衆でない場合(特定少数である場合)であっても、公衆向けの上映を目的としている場合には、権利が及ぶ頒布に該当することになります。

 

二次的著作物の創作・利用に関する権利

1.二次的著作物の創作権(無断で二次的著作物を創作されない権利)
二次的著作物の創作権とは、著作物(原作)を、翻訳、編曲、変形、脚色、映画化するなど、創作的に加工することによって二次的著作物を創作することに関する権利のことをいいます。

二次的著作物を創作するためには、原作の著作者の了解を得ることが必要となります。

2.二次的著作物の利用権(無断で二次的著作物を創作されない権利)
二次的著作物の利用権とは、自分の著作物(原作)から創られた二次的著作物をさらに第三者が利用することに関する権利のことをいいます。

例えば、Aさんの原作をBさんがAさんの了解を得て翻訳し、この翻訳物(二次的著作物)をさらに第三者であるCさんがコピーする場合、Cさんは翻訳物の著作者であるBさんの了解を得る必要があります。さらに、原作者であるAさんは自分の著作物の二次的著作物の利用に関する権利を持つので、CさんはAさんの了解も得なければなりません。

 
 


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